奥山月仁「"普通の人"だから勝てるエナフン流株式投資」を読んで①

ろくすけさんも参考にしているエナフンさんの本を読んでみた。個人的にはとても参考になった。やはりサラリーマン兼業の方の投資の考え方はとても参考になる。この方はピーターリンチやウォーレンバフェットの投資哲学を実践している。ろくすけさんは既にサラリーマン引退しており、株の売買や銘柄数が自分の理想とするよりも多いので、完全にコピーをするのが難しいなと感じていた。エナフンさんはろくすけさんよりも集中投資。その意味で自分がやってみたい投資なのでこちらももう少し参考にしてみたいなと思っている。

 

まず長期投資といってもエナフンさんは、何に注目するかで投資手法は異なると言っています。「長期的に株価を変動させる①企業の成長、②相場との連動、③評価水準の変化の3つの大きな流れは全ての銘柄に影響を与えている。そこで重要なのは『自分がどの流れに着目してその株を売買しようとしているのか』を自覚することだ。」

①企業の成長⇒成長株投資(グロース投資)

②相場との連動⇒循環株投資(シクリカル投資)

③評価水準の変化⇒割安株投資(バリュー投資)

 

その上で、①「成長株投資」であれば、少なくとも3-5年は保有し続ける覚悟が求められ、損切りについても考えを改める必要があるということ。確かに自分も5年後の株価から考えて買いを決めているので、改めてだが5年程度は持たなければダメだなと。なお、その5年間で見るべきはその間の株価ではなく、業績だ。想定した業績を上げたのであれば一旦は成功としたい。一般的に株式市場は数か月から長くても3年程度先の業績を織り込んで株価を形成するという。その意味で、5年とは市場が織り込めていない可能性のある成長を見込みその実現により株価上昇を狙うものと言えるだろう。

 

ただ、これら3つの手法は必ずしも独立しておらず、割安成長株投資というのがエナフンさん(そして投資家Hiro)が目指すものだ。

 

コラムで面白い記載があった「株価は日々の積み重ねではない」ということ。長期的な株価は毎日の株価が連続して形成されるので、短期的な判断力が長期投資でもいかされると発想してしまうのが、初心者の誤った考えという。確かに、一過性のニュースで株価は反転するので、日々の価格を参考にしても意味はないのだ。短期的な株価は必ずしもファンダメンタルズと連動しないという前提で投資をする必要がある。自分はダブルエーでいい四半期決算が出たことで評価額を変えてしまった。十分に株数を変えていなかったことが原因と、そもそも数字上はとても魅力的なのにその数字に合わせた分だけ買っていなかったことが原因だ(失敗をカバーしようと思うと投資判断を誤ってしまう)。バフェットも言っているように、「Mr. Market is there to serve you, not to guide you. 」