ニエル・クロスビー『行動科学と投資』を読む

投資はやはりメンタルだなとの思いからAmazonのレコメンデーションベースでこちらの本にたどり着いた。ちょっと読みにくく時間がかってしまった。

 

「脳の重量は体全体の2-3%程度だが、寝ているときでさえ体のエネルギーの25%を消費している。」⇒これは納得。だから、より脳は怠けようとする。いかに効率よく直観で物事を決めたり、ドーパミンが出るものをすぐに選んでしまう。

 

「しかし、一度損失を被ると、脳の痛覚中枢が刺激され、そのあとの判断は合理性が下がる傾向がみられた。損失を被ると、投資家は傷口をなめ、確実な債券という不合理な選択をするようになり、それがリターンを減らしていたので。以外にも、人間を支配的な地位に導いた傾向が、投資のパフォーマンスを下げていたのである。」⇒こういった条件反射的に身についているものに逆らうのは難しい。ただ、それを意識し、だから今怖くなっていると感じることがとても大切。

 

「トイレに行きたいのを我慢するという体の抑制が、連鎖反応して金銭的により大きな報酬を待てるようになったと仮説を立てている。」⇒脳は体の抑制を細かく判断できないという話。とても重要。空腹ではイライラしてリスクを選好してしまうらしい。

 

「ブレットスティーンバーガーの研究は、最高のトレーダーの性格タイプなどないということを示唆している。成功した投資家の多くが生意気で、外向的で、リスク先行型であるように思われているが、金融市場における成功は特定の投資家の肩に合わせるよりも、行動科学的リスクの四つの面を使いこなすことによってもたらされる。」

 

「人間には、自分の考えを半焼しようとせず、確認しようとする性質がある、「自分は間違っているかもしれない」ではなく、「自分は多分正しい」と考えるのだ」⇒自分もやってしまいがちだが気を付けたい。自分が間違っている可能性を減らすための思考や検証を大切にする。

 

「投資家は自分のポートフォリオ保有している資産に関するニュースよりも、一般的な経済ニュースを聞いているときの方がより良く学んでいる。」⇒感情が邪魔をしてしまうという話。

 

「研究によると、人は何かを教えると謙虚になり、自己評価を自分の実際の理解度に近づける効果がある。」⇒ウォーレンバフェットなどの偉大な投資家が人によく教えるというのは偶然ではなく、自己評価を正しく保つために有効な選択をしているのかもしれない。